ストラテジック・デザイン専門マスターコースの基本的な流れを教えてください。

Matteo O. Ingaramo:
ストラテジック・デザイン専門マスターコースは理論と実践が強力に組み合わさったコースです。最初の2ヵ月間、私たちはマネジメント理論・概念や経営科学など、多数の講義を提供します。その後、デザイン、特にストラテジック・デザインやプロダクト・サービス・システムのデザインなどを扱います。これらは多かれ少なかれマスタープログラムで見ることのできるモジュールです。

講義は全て必修なのですか?

Matteo O. Ingaramo:
60CFU/ECTを取得するには、マスタープログラムの出席率が少なくとも75%以上必要です。約1年間の講義の後、学生はインターンシップに参加します。その後、プロジェクトワークについて最終的なディスカッションを行っています。

マスタープログラムは、どのような構成になっているのでしょうか?

Prof. Cabirio Cautela:
マスターコースは、理論モジュールとプロジェクト、そしてラボから構成されています。モジュールは、デザインとマネジメント、インターセクション、そしてエンパワーメントの4つのセクションに分かれています。

最初のモジュールでは、学生は様々な題材を探究し、答えのない課題に取り組むために必要ないくつかの専門知識を利用して、問題の明確化を積極的に実践していきます。ストラテジック・デザインやサービスデザイン、デザインツール、プロダクト・サービス・システムのデザインやデザインカルチャーなどがこれにあたります。

2つ目のモジュールでは、学生は戦略的マネジメントの要件に対応する一連の統合モジュールを通じて、イノベーションとその展開に影響を与える要因を評価できるようにします。学生はこのモジュールで、戦略的マーケティングとオペレーションマーケティング、プロジェクトマネジメント、アントレプレナーシップ、企業戦略などを学びます。

3つ目のモジュールでは、学生はデザインとマネジメントの双方に重なる様々なトピックを探求します。この2つは、前者は古い経営科学をイノベーションという新しいパラダイムへと再形成し、後者はデザインの下地や体系的能力を拡張するという関係にあります。このモジュールには、デザイン戦略やイノベーションマネジメント、デザイン集約型アントレプレナーシップ、デザインマネジメント、そして新規サービスのデザインマネジメントなどが含まれます。

最後の4つ目のモジュールは、学生が個人として、そしてプロフェッショナルとして成長するために必要なソフトスキルの向上に役立つものです。このモジュールは、学生がキャリア上のゴールを達成できるよう、自主性や自己決定、コミュニケーションスキルなどを高めることを目的としています。ここで扱うトピックにはエンパワメント、創造性、チームマネジメント、異文化の融合、ピッチとプレゼン戦略、そして戦略的ストーリーテリングなどがあります。

例えば、ワークショップ1では、学生は他の活動は行わないのですか?つまり、午前9時から午後5時までワークショップだけを集中して行っているのですか?

Cabirio Cautela:
そうです、終日ワークショップに参加します。学生25〜30名程度のクラスには、コンサルティング役として指導員が3名ついています。指導員は3、4名程度の学生グループにそれぞれ振り分けられ、企業におけるコンサルタントと同様の役割を務めます。

ワークショップの際、マネジメント・スクール出身の学生とデザイン・スクール出身の学生の間で意見対立が生じるだろうと思います。

Cabirio Cautela:
対立は常にあります。私たちは対立の対処方法について学習する機会を2つ設けています。一つはコーチングに特化したものです。1年を通じて、様々なタイミングで学生はコーチングセッションに参加するように求められます。また、コーチを訪問し、特に対立の原因について考える個別セッションもあります。

もう一つは、通常ワークショップにはリーダーがいて、ワークショップにおける対立をマネジメントする役割を担っています。これはプロジェクト自体によるものではなく、各グループに依存しているものです。また、今年は、チームワークやチームアドバンシング、そしてクリエイティビティのマネジメント方法等に特化した3日間のモジュールを導入しました。

卒業プロジェクトについて教えてください。

Cabirio Cautela:
学位論文は、企業内で実施するインターンシップに関係するものとなります。場合にもよりますが、5、6ヵ月程度の一定期間、学生を受け入れることができるパートナーがいます。2月、3月頃に、学生一人ずつに面談を行い、どの企業でインターンをしたいのか、希望に沿う企業は空いているか、遠方でも構わないか、ミラノ以外の街に移り住みたいか、企業のコンサルティングも行いたいかといったことを聞き取ります。なるべく希望通りになるよう心がけていますが、いつも実現できるわけではありません。

POLI.designコンソーシアムには、400以上のパートナー企業が参加しており、プロジェクトの活動もそれぞれ異なります。ディレクターや教員らによる個人ネットワーキングによる参加者と、企業ネットワーキングを通じた参加者が混在しています。